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「壁になる」という事

2019.11.21

☆「壁になる」という事

先日、ワシントンD.C.の「極真空手セミナー」に参加してくれた「ネイサン・ライゴ」極真館5段。

私が大山倍達総裁の内弟子期間を終えて、静岡に5年間戻ったあと、大山総裁の依頼で極真会館総本部道場の職員として、正指導員、内弟子若獅子寮の寮長&寮監をやっていた頃に「ネイサン・ライゴ」は内弟子として入寮して来た。
テコンドーの経験があり、白帯から頑張っていた。

私が職員になった数ヶ月後に、内弟子若獅子寮には写真右から「モカラモ・アメド」「ジャド・リード」「ネイサン・ライゴ」が入寮。そして1年後くらいに「ニコラス・ペタス」が入寮して来た(因みに写真左端に当時、大山倍達総裁の国際秘書をしていた妻ウルリカがいる)。

私の大切な役割は、日本人、外国人を問わず、内弟子たちの「高く、大きく頑丈な壁」になる事であった。
物分かりが良く、優しく立派で素晴らしい先生、先輩になる事ではない。

「内弟子」と言っても状況は全く同じではない。特に「日本人」と「外国人」では全く違う。
「日本人の内弟子」は常に極真会館の仕事、掃除、雑用、宿直、お使い、食事当番、大山総裁の付き人、稽古………全てを行う必要があるが、「外国人の内弟子」は言葉の問題もあるため、雑用、宿直、お使い、食事当番、大山総裁の付き人などは基本的にやらない。稽古に集中し易い環境にある。
「空手修行」に於いて「稽古」は最も大切であるが、「内弟子修行」になると「稽古」だけではなく、それ以外が更に重要な修行課題になる。
(通いの稽古生と内弟子稽古生の大きな違いはそこにある)

その為、日本人の内弟子にとって、外国人の内弟子は同じ仲の良い内弟子仲間ではあるが、海外から来た「お客さん」的な存在になる。
これは良いとか悪いとかではなく、そうなるのは極自然な事で、全く同じであるはずがないからだ。

日本人の内弟子は海外から来た内弟子「言葉、環境の違いを越えて内弟子修行を頑張る」彼らに敬意を持つ必要があるし、外国人の内弟子は日本人の内弟子を「自分たちがやらない食事当番、宿直、お使い、雑用、大山総裁の付き人などをしながら稽古をやる」日本人の内弟子よりは自由がある自分たちは「日本人の内弟子仲間に比べたら、まだまだ修行が足りない、頑張らなくてはいけない」と謙虚な気持ちを抱く必要があり、そう感じられることが器が大きくなった証明になる。
「俺は内弟子をやり遂げた」という誇りと共に、「日本人の内弟子は俺より、たくさんの雑用をやりながらの内弟子生活。俺なんかまだまだ頑張らないと」という気持ちを持てたなら、大きく成長した事になる。

外国人の内弟子たちには、こういった謙虚さ、大きな器を持って欲しかったし、外国人内弟子はさせて貰えなかった様々な雑用修行の分を頑張って補って欲しかった。

それ故に、後輩たちの大きく、高く頑丈な「壁」になるべく、極真会館総本部の職員、正指導員、若獅子寮長、寮監としての役割、仕事を果たすため、日本人、外国人を区別することなく、厳しく接した。

私の厳しさは日本人には受け入れられても、外国人には極めて難しい状況であったはず。
そのため、私の真意がわからず、大半が私を恨んでいただろう。

そんな中に、今回のワシントンD.C.空手セミナーで、20年以上振りに再会した「ネイサン・ライゴ」がいた。
ライゴにとって大変キツい内弟子生活であったと思う。
日本人、外国人を問わず稽古、日常生活を厳しくチェックして、規則を守らなかったり、ヘマをやらかせば、ガンガン説教をして、足腰の鍛錬にもなるジャンピングスクワットを狂ったようにやらせて、シゴキまくった(殴ったりする事はしなかったが、組手稽古でシメたりはした^_^)。

私の役割は後輩たちが成長して越えて行く、高く大きく頑丈な壁になる事………皆んなに好かれて、気に入られる人間になる事ではない。
どんなに恨まれても、彼らが大きく強く成長さえすれば、それで良い。それが私の役割を果たしたことになるし、大山総裁からの期待に応えたことになる。

モカラモ、ジャド、ライゴ、ニコラス、その他………当時、私に接した外国人の内弟子たちにとって私は、良くも悪くも絶対に忘れる事が出来ない、大きく記憶に残る嫌な存在、先輩であったはず^_^。

そのため、ライゴがワシントンまでセミナーに参加して会いに来てくれた事は本当に嬉しかった。
会って直ぐに「柚井師範、あの時はありがとうございました。迷惑をかけて申し訳ありませんでした。」と日本語で話しかけてくれた。

ということは当時の私の真意を理解してくれて、大きく成長した事になる。
心を鬼にしてシゴキ抜いた事が報われたようで、嬉しい気持ちになった。

今回ワシントンに行って良かったと思ったことの大きな出来事のひとつである。

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