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稽古

2022.10.19

☆大山倍達総裁の内弟子として極真会館総本部道場に入門した私が、初めて参加した一般部の稽古で見た組手は、「これ……警察呼ばなくていいのか?」「法治国家で、こんな事が許されるのか?」と思う程の凄さだった。

組手、スパーリングの時もサポーターは一切着けず、素手素足で本来の組手をやっていて、皆んな倒すか倒されるか「必死」の状態。

それが原因だと思うが、当時は突発性の「健忘症」になる稽古生が、一日(一部、二部、三部の稽古)に数名いた。

上段蹴りを頭部に喰らったり、上段蹴りを貰って床に倒れた際、床に頭を打ったりした際の頭部への衝撃で、一時的な健忘症になるのだ(その時の記憶が戻らない者もいた)。

私たち内弟子は、そういった稽古生のケアをするため、総本部ロビーの長椅子のところで、本人が落ち着くまで側にいたり、向かい側の病院に連れて行ったりした。

最初、本人が名前も忘れ、稽古に来ている事も覚えていない様子に「えっ?何これ?ホントか?」と私は思ったが、頻繁に起こる出来事に慣れて、対応もスムーズに出来るようになった。

しかし、ある時期から「健忘症」の稽古生はいなくなって行く。

昔の稽古では組手でやられて、手も足も出なくなったら「参りました!」と言うのが習わし的だった。
「参りました」を言わないと、攻撃は止まずボコボコにされた。
しかし、簡単に参りましたと言うと「参ってない!」「参りましたが早過ぎる!」と叱られた。
組手稽古にならないからだ。
この「参りました」もある時期から無くなって行く。

素手素足でサポーターを着けなかった組手も、怪我をしている箇所はサポーターを着けても良い事になり、そのうち一番痛めやすいスネのサポーターは着けて良い事になり、「素手素足の組手」も無くなって行く。

「健忘症」「参りました」「素手素足」が無くなって行った時期はほぼ同じだったと、私は認識している。

これらは「試合用の組手」の認識が広まり、サポーターを着けて、何回も何回もスパーリングや技の繰り返しが出来るようになったプラスと共に無くなって行った。
総本部道場のその過渡期に私はいた。

試合の「場外」では技を仕掛けてはいけないため、道場の組手で壁際に追い詰めてもトドメを刺す事なく、自然と攻撃をやめる事になって行き「参りました」は必要無くなって行った。
(しかし、壁際に来ると相手が攻撃を止めるため、油断してしまう、試合であれば場外で気を抜くというマイナスになる。)

稽古では相手を倒すというより、サポーターを着けて全力では無い技を繰り返し出す練習のために「健忘症」になる稽古生も極端に減り、「素手素足」の組手も無くなった。

たくさんの稽古生が空手を継続するためには大きなプラスになったし、競技化する事でたくさんの方々が入門する事になった。

と同時に失った事も多い。
競技が盛んになる事で、マイナスになったと思える事も多いのだ。
時代の流れもあるので、良い悪いでは判断出来ないだろう。

先日、久しぶりに極真会館総本部道場で稽古した際、この事を思い出し、更に強く感じた。

今も昔も、良くもあり悪くもありの事はたくさんある。
時の流れ、「人生」だなと思う。

bujutsudaishizen.com

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